ケアマネジャーと歯科医師との交流会


ケアマネジャーと歯科医師との交流会

2/27 更新しました!

日 時: 平成29年2月1日(水) 19:00~20:30
場 所: 鶴岡市総合保健福祉センター にこ・ふる3階大会議室
参加者: 歯科医師26名、ケアマネジャー33名、その他5名 合計64名
進 行: 鶴岡地区歯科医師会 専務理事 迎田 健 先生
内 容: 1.開 会  鶴岡地区歯科医師会   副会長         毛呂 光一 先生
2.挨 拶  鶴岡地区歯科医師会   会 長         荻原  聡 先生
3.研 修  ケアマネジャーより   居宅支援事業者部会会長 佐藤 真紀 氏
      鶴岡地区歯科医師会より 医療連携委員会委員長  澤田正佐子 先生
4.懇談会  グループ毎のディスカッション
5.まとめ
6.閉 会  鶴岡地区歯科医師会   副会長         毛呂 光一 先生

◆グループ毎のディスカッション内容として
  • 歯に痛みがないかぎり歯科通院はしない利用者も多い。
  • 歯科診療が必要な患者に対して、どのように通院を勧めるか。
     → 「口腔ケアをすると誤嚥性肺炎がなくなる。」「寝ている時に唾液でむせることがある。唾液には、虫歯菌、歯周病菌が含まれる。」などを伝え、通院を勧めてみてはどうか。
  • 特養入居施設で歯科衛生士が口腔ケアを行い、肺炎で亡くなった人が減ったという実績がある。
  • 口腔内が汚れているが自分から磨こうとせず、義歯があっても使っていない方への対応はどうしたらよいか。
     → 関わる方の意識・声かけや、相手のペースに合わせて対応してあげることが必要。信頼関係ができればうまくいくかな…と思って関わることも大事。
  • 歯磨き以外に口腔内をきれいにする方法はないか。
     → タンポポ、スポンジブラシなど保湿目的のものも有効かも。
     → 口の中がスッキリするミント系のお薬を使う。
     → 認知症で口を開けない方には梅味のものが効いて口を開けてくれる。歯ブラシだけでなく、食べもの(せんべいや繊維性のもの)できれいにするという方法もある。
  • 痛みがあって急に頼みたい場合、依頼から往診までにどのくらいの日数がかかるか。
     → 通常は2~3日以内だとは思われるが、それぞれの事情により異なる。10日~2週間ということもある。夜遅くても往診する歯科医師もいる。緊急性あれば行くことになる。
  • 入れ歯が合わない時、どのタイミングで見てもらえば良いか。何回も受診することへの気まずさや遠慮が患者や家族にはある。
     → 歯科医師によるが遠慮なく連絡して診てもらって良い。医院を変える方もいるが何回でも行ってほしい。
  • 要介護認定申請に、歯科についてのコメントの記載についてあるのか。
     → あまりない。(義歯が合わない、痛みの有無、残歯など)ケアマネは、固いものは食べれるか、飲み込みはどうかなどの伺いのみ。
  • (歯科医師の立場から)訪問診療で困っていることはあるのか。
     → 主訴がわからない。(どこが痛いのか家族も高齢でわからない)どこが合わないのか、どこが痛いのかを探っておいてもらえると意志疎通がとりやすい。
     → 全身状態の情報がわからない。(義歯作るくらいならいいが、抜歯していいのか悩む)
     → 通院できない理由を正確に知りたい。(他科には通院しているため、請求できないと返ってきたことがある)
  • 自歯か義歯かによって準備するものが変わるため、事前にわかると良い。
  • 治療が終了すると、その後のケアは続くのか。定期検診を行っているのか。
     → あまり行っていない。ほたるを通さずに直接連絡が来て訪問することもある。
  • 主治医意見書で「必要と思われる医療」の歯科の欄にチェックされているのを見たことがない。項目があるのにチェックがない。重度であれば歯が汚れている可能性があるが、要請がないのが現実。
     → 医科~歯科の連携が必要。内科医にも歯の重要性をもっと感じてもらう。
◆交流会に参加しての感想や気づき、取り組んでみようと思ったことなど
(参加者アンケートより抜粋)
≪ケアマネジャー≫
  • 往診の仕組みや内容がわかってよかった。
  • 歯科医の先生方がとても熱心に考えてくれてありがたかった。
  • 情報共有の必要性を感じた。
  • 積極的に歯科医師に連絡を取る。
  • 日々のセルフケアもとても重要であるということに気付けた。
  • 口腔ケアの必要性を利用者や家族に伝えていく。
  • アセスメントやモニタリングの際、口の中についても家族に聞くなど、自分自身の口腔ケアに対する意識も高めていきたい。

≪歯科医師≫

  • ケアマネジャーの仕事についてなど、色々と理解が深まった。
  • 訪問歯科診療の問題点について話し合えて良かった。
  • 訪問診療を求められたら積極的にやろうと思った。
  • ケアマネジャーの方に口腔ケアの知識を提供する機会がないと感じた。
  • 訪問歯科診療についての情報がケアマネジャーによく伝わっていないのではと感じた。
  • 連絡方法(連絡ルート)など決まったものがあると良いと思った。
  • 医科歯科連携がまだ足りていないと感じた。

≪スタッフより≫

  • どのグループも往診の仕組みや連絡方法などお互いの疑問について活発な意見交換がなされ、新たな顔のみえる関係が広がったと感じた。
  • 双方の参加満足度も非常に高く、継続を望む声も多かった。さらなる連携が広がるよう、今後も企画・運営に関わっていきたいと思う。