ケアマネジャーと歯科医師との交流会


ケアマネジャーと歯科医師との交流会

4/19 更新しました!

日 時: 平成28年3月14日(月) 19:00~20:30
場 所: 鶴岡市総合保健福祉センター にこ・ふる3階大会議室
参加者: 歯科医師14名、ケアマネジャー16名、その他3名 合計33名
進 行: 鶴岡地区歯科医師会 専務理事 迎田 健 先生
内 容: 1.開 会  鶴岡地区歯科医師会   副会長        毛呂 光一 先生
2.挨 拶  鶴岡地区歯科医師会   会 長        荻原  聡 先生
3.話題提供 ケアマネジャーより   JA鶴岡福祉サービス 松本 新市 氏
       鶴岡地区歯科医師会より 医療連携理事     阿部 正裕 先生
4.懇談会  グループ毎のディスカッション
5.まとめ
6.閉 会  鶴岡地区歯科医師会   副会長        毛呂 光一 先生

◆グループ毎のディスカッション内容として
  • 他事業所のケアマネたちが集まって勉強する、意見交換する場はあるか?
     → そういう場はある。
  • ケアマネジャーが自宅に伺った時、歯の話はでるか?
     → 気になる利用者はいるが、歯科は後回しになる。
  • 歯に対する危機感がない。(ケアマネ)
     → 痛いが収まったという人と、痛いので行こうという人の意識の違いがある。
  • 歯周病は大きな病気の原因になることをわかってもらう必要がある。
     → 健康な方にも歯周病の怖さを知ってほしい。(歯科医師)
  • 薬情報がないと歯科の治療に支障が出ると困るので、ご家族から申し込んでもらう。薬剤師に薬を聞いて歯科医に連絡したりもしている。薬との兼ね合いで治療ができないことはあるか?(ケアマネ)
     → 退薬で治療ができないということはない。利用者の思い込みもある。
     → 最終的に抜歯するのは歯科医なので相談して欲しい。
  • 治療が長引いて困ったケースについて。
     → ケアマネから直接医院へ連絡してほしい。抵抗する医師がいたら歯科医師会へ連絡するように。
     → 予防の視点を大事にしてほしい。治療が必要になった時、悪化度が少なく早く終わることが多い。
  • 月2、3回往診。1回3,000円近く治療費がかかるのが家族としては困って終了してもらったケースがある。(ケアマネ)
     → 歯科と患者さんのコミュニケーション不足もあると思う。良くしたいと思い歯科往診しているが家族はそう思っていない方もいるのでは。
  • 往診で一般の歯の治療は出来ない。(抜糸、薬を詰める、義歯調整程度)訪問歯科診療への期待が大きいと出来ることは限られるので困ることもある。(歯科医師)
     → できるだけきちんと治療するには通院が一番いい。
     → 車椅子のままでもOK。
  • 往診の時間はどのように工夫しているか?(ケアマネ)
     → だいたいは昼休みか夕方。必ず家族がいる家でないと無断診療になる。受け答えできる患者であれば良いが。
     → 昼休み、スタッフも連れていくのがなかなか難しい。
  • 「歯科医師とケアマネ双方がうまく連携を図るには」としてディスカッション
    <患者本人、家族から訪問歯科診療の依頼が直接あった場合>
     → 介護保険が適用できるケアマネジメントの流れを把握する。(歯科医師)
     → 担当ケアマネがいるか必ず確認する。(歯科医師)
     → 居宅療養管理指導を算定する前にケアマネに連絡してほしい。(ケアマネ)
    <ケアマネから依頼があった場合>
     → 居宅療養管理指導のスタートの確認、ケアプランに組み込むこともできる。
     → サービス担当者会議での情報共有、連携強化につながる。(ケアマネ)
  • 歯の治療に際し、ケアマネに聞きたいことはないか?
     → 「歯が抜けた」が実際は義歯の歯が取れたなど、状況がわからないのである程度の情報が欲しい。たとえば、どの歯がどうなのか、自歯なのか、義歯なのか。
  • 認知症の人の対応についてどのようにしているか。(ケアマネ)
     → 勉強会を行っているが、患者宅に訪問したが、衛生士も困って帰ってきたというケースもあった。患者の状況についてケアマネから情報が欲しい。
     → 認知症が進むと寝たきりになる。本人よりも家族があきらめてしまうことが多い。
  • パンフレットよりもっと具体的な資料があれば、包括支援センターには、保健師や看護師がいるのでパイプ役になりサロンなどで説明できる。(ケアマネ)
     → 周知は、くり返し実施することが大切。
     → ケアマネの基礎資格(医療職と介護職)が違うので勉強会も行って欲しい。
  • 家族が歯科治療を拒否することが多い。(ケアマネ)
     → 家族の指導も大切。
  • 義歯をぴったりと合わせるには往診では難しいのか?(ケアマネ)
     → 往診でも診療所でも合わない時がある。
     → 1人暮らしの利用者に義歯が合わない人がいて、何度も訪問してもらい、とても良かった。
  • 歯科医への情報提供の用紙はあるのか?(ケアマネ)
     → 特に決められていない。ケアマネの中で、現在テンプレート化されている、照会様式などがあるのでそれを使えるのではないか。
◆意見交換会に参加しての感想や気づき、取り組んでみようと思ったことなど
(参加者アンケートより抜粋)
≪ケアマネジャー≫
  • 歯科医がスムーズに治療するためには情報提供の大切さ。
  • 歯科医の方々も介護保険の利用に悩んでいることがわかり、相談すれば一緒に考えていただけそうな気がしました。
  • もっと歯科医にケアマネ側から発信すべきと感じた。内科、整形外科医には積極的に情報提供しているが、歯科医にはしていなかった。
  • 治療が長期化することについては、口の管理と考えれば終わりはないのだということ。
  • 歯科医の先生方も前向きに連携したいと考えて下さっている事がわかり、ケアマネもDrも双方歩み寄る良いきっかけになったのでは。
  • 地域に住む人に、特に介護者対象に予防歯科の声掛けをしていく必要がある。口腔内の痛みや嚥下困難等、内科医だけでなく歯科診療も勧めたり
  • 歯科、口腔ケアの重要性を説明できるようになりたい。
  • もし苦情を受けても遠慮なく伝えてみます。そういった事の積み重ねがより良い連携を作っていく、よいきっかけになると思いました。
  • 歯科診療は往診も含めて一番わからない部分。また自分も含め、予防受診に一番つながらない。歯科医師と交流することで、お互いの人となりがわかり、利用者にも話をしやすくなるのではないかと考えます。

≪歯科医師≫

  • ケアマネの皆さんが本当に一生懸命業務を行っていることを再確認しました。
  • 往診時、家族へケアマネ等の利用確認の重要性。
  • 訪問歯科診療についてまだ十分に認知されていないところがある。
  • 歯科医師への遠慮がケアマネジャーさんにあったこと。
  • もっとケアマネに相談します。
  • 現在訪問診療をしている患者さんで、ケアマネジャーさんに情報提供している場合にはもう少し情報の内容を多くしようと思いました。
  • 訪問診療について情報を広めていく努力をしようと思う。
  • 連携を密にするには交流会などを通じて、お互いの意見・要望を聞くことが重要だと思います。
  • 相互理解が深まり、介護者も含め、少しでも快適な在宅療養を過ごしていただくための助けになると思う。

≪スタッフより≫

  • 双方の疑問をぶつけあい、それぞれの専門的立場で意見交換することによって、新たな顔の見える関係が築けたと感じた。
  • 活発な意見交換がなされ、連携をする、顔の見える関係作りのひとつのきっかけになったのではないかと思います。参加した皆さまのアンケートからは100%の継続を望む声があがり、企画・運営に関わった側としてとてもうれしい限りです。
  • このように直接話をできる場を作ることは重要であると改めて認識を強めた会となりました。