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所在地

地図

地域医療連携室ほたる
〒997-0035
山形県鶴岡市馬場町1-34
(鶴岡地区医師会館内)
TEL:0235-29-3021
FAX:0235-29-3022

[平成24年度]拠点事業南東北ブロック活動発表会



平成24年度 在宅医療連携拠点事業南東北ブロック活動発表会

2/6 更新しました!

日 時: 平成25年1月26日(土) 14:00~17:30
会 場: 鶴岡地区医師会館 3階講堂
主 催: 南東北ブロック内在宅医療連携拠点事業所
共 催: 独立行政法人国立長寿医療研究センター
参加事業所: 4県、9事業所 うち発表事業所 7事業所
他団体
出席者:
山形県健康福祉部地域医療対策課、庄内保健所、最上保健所、鶴岡市健康福祉部長寿介護課、鶴岡市地域包括支援センター、山形県薬剤師会、鶴岡地区歯科医師会、福島県医師会、天童市東村山郡医師会


 平成24年度在宅医療連携拠点事業南東北ブロック活動発表会が、1月26日の午後医師会館講堂にて開催されました。この発表会は、今年度の本事業事務局である国立長寿医療研究センターの声かけにより、各在宅医療連携拠点事業所の活動の促進、関係者内外への当事業の認知度向上、在宅医療連携拠点に関する認知向上・言葉の普及促進、今後に向けた在宅医療関係者間のネットワークの構築を目的として、本事業を受託した全国105か所の事業所が、11ブロックに分かれ開催されたものです。
 南東北ブロックは宮城、福島、新潟、山形の4県9事業所が対象となり、当日は今年一番の悪天候の中、7つの拠点事業所ほか、行政、医師会、各団体より40名ほどのご出席をいただき開催することができました。各事業所の発表内容を簡単にまとめました。



<各事業所の活動報告>

1.宮城県名取市 医療法人社団爽秋会

 在宅緩和ケアの提供を目的に開設した診療所に連携拠点を設置。訪問看護ステーションを有し、医師数7名、看護師25名、ヘルパー12名、ケアマネ・MSW6名等を配置し、在宅緩和ケアの提供に力を入れている。訪問看護師と医師の情報共有のため、独自システムを構築し活用。今までは、質を担保するため施設完結型を目指してきたが、多職種研修会や情報交換会、地域住民への普及啓発など拠点での活動を通して、地域との連携の必要性を痛感するようになった。

2.宮城県石巻市 石巻市立病院開成仮診療所

 市立病院に連携拠点を設置。石巻市内の主な医療機関・介護サービス事業所等へのアンケート調査では、勉強会のテーマとして関心が高いのは、認知症、次いで摂食嚥下・口腔ケアとなっている。また、多職種連携の課題として、医療機関との連携の難しさ、情報共有不足、多職種間でのお互いの理解不足、交流の機会不足が挙げられたほか、在宅医療に関心のある医療機関が少ないことも明らかになった。被災地での将来的な在宅医療従事者増加のため、医師・医学生・看護学生の研修受け入れ、仮設住宅における各会議に参加するなどの活動にも取り組んでいる。

3.山形県鶴岡市 社団法人鶴岡地区医師会

 医師会に連携拠点を設置。歯科との連携、行政との連携、ショートステイ空き情報提供などの取り組みに加え、今年度は訪問歯科診療相談窓口の設置、訪問看護師へのアンケート調査、地域資源マップの作成、ショートステイ空き情報の効果検証、住民向けリーフレット作成、ほたる便りの発行、地域住民への相談窓口の拡充など、新たな活動についても報告した。

4.福島県東白川郡塙町 JA福島厚生連 塙厚生病院

 地域の拠点病院に連携拠点を設置。東白川郡の在宅死亡率は7% と全国平均(13%)と比べてかなり低く、病院で最期を迎える割合が79%となっている。県内でも在宅看取り率の低い地域で、在宅医療に対する住民の不安感も強い。また介護者がいない、親族の援助が少ないなど家庭側の課題も多い。課題として、医療・介護従事者、介護者など全体的な人手不足、医師の高齢化などが挙げられ、「孤立無援死」を防げるだけの人員の確保を必要としている。

5.福島県白河市 しらかわ在宅医療拠点センター

 NPOに連携拠点を設置。障がい者の自立に目を向けた294(フクシ)委員会、独居高齢者の看取りへの不安を解消することを目的とした在宅あんしんネット委員会などを立ち上げてきた背景がある。まずは顔の見える関係づくりを構築するため、介護・障がい者関係の事業所など267か所を訪問した。また、在宅医と訪問看護師との集い、地域包括支援センターとの交流会、市町村との会議、住民に対する啓発活動(講演会、新聞)、多職種リーダー研修会、被災者の健康相談、電話相談事業などの活動を実施。この事業を維持するために、市町村への提言と事業協力を依頼しているが、難しい状況にある。

6.新潟県長岡市 こぶし訪問看護ステーション

 訪問看護ステーションに連携拠点を設置。経営母体は訪問看護ステーションのほか、特別養護老人ホーム、短期入所生活介護、24時間365日訪問介護、3食365日配食サービス、通所介護、居宅介護事業所などを有する組織。在宅医療従事者の負担軽減の手段として、情報共有ツールとしてのシステムを開発し、現在訪問看護と訪問介護で使用している。また、災害時における対応として、備品の購入、平常時の連携マップと災害時の連携マップの作成、ITを活用した支援資源の一元化などの活動も実施している。

7.新潟県魚沼市 魚沼市立守門診療所

 在宅療養支援診療所に拠点を設置。魚沼市は人口約4万人、高齢化率29.7%、集落が点在し特別豪雪地域であり、冬期間は道路から利用者宅が見えないほど雪が積もるため、初めて訪問する場合、訪問先を見つけること自体に苦労することがある。災害時の在宅医療の対策として、平常時の看取り支援での情報共有化、災害時の患者情報や道路情報等の情報共有化を目的にGIS(地理情報システム)を用いた要支援者情報システムを構築した。また国際学術学会での地域住民向け一般講座の開催、住民が学ぶプログラムを活用して市民啓発も行っている。


≪スタッフの感想≫

 発表後の意見交換では、多(他)職種間の連携は、地域の医療・介護の質向上に有用であることは、拠点の活動を通して分かったが、医療(とくに医師、医師会)との連携が課題との声が多く聞かれました。ほか、地域包括ケアシステム、地域包括支援センターとの整合性、棲み分け、拠点事業の今後についてなどが話題にあがりました。来年度以降の拠点事業については、まだ先が見えないのが現状です。補助金がなくなっても事業を継続するのかという議論もされましたが、多くの拠点は事業の継続を希望していました。また、発表会終了後には懇親の場を設け、各拠点事業所の皆さまと交流を深め、盛会のうちに幕を閉じました。

 各拠点の発表から、事業所主体や地域特性によって活動内容の違いはあっても、最初に取り組んでいたものは「顔の見える関係づくり」であり、多職種協働による在宅医療の支援体制の構築にはかかせない要素であると改めて実感しました。このような機会を設け他地域の活動を知ることは大変貴重であり、学んだことを今後の活動に活かしていきたいと思います。