歯科医師・歯科衛生士・ケアマネジャー・訪問介護員との交流会


歯科医師・歯科衛生士・ケアマネジャー・訪問介護員との交流会

2019/12/20 更新しました!

日 時: 令和元年10月28日(月) 19:00~20:30
場 所: 鶴岡市総合保健福祉センター にこ・ふる3階大会議室
参加者: 歯科医師25名、歯科衛生士5名、ケアマネジャー34名、訪問介護員11名、その他7名 合計82名
進 行: 鶴岡地区医師会 地域医療連携室ほたる 遠藤 貴恵
内 容: 1.開会 鶴岡地区歯科医師会 副会長 迎田 健 先生
2.挨拶 鶴岡地区歯科医師会 会長 毛呂 光一 先生
     鶴岡市介護保険事業者連絡協議会
      居宅支援事業者部会 部会長 井上 剛 氏
3.研修会 「口腔内に問題がある場合の見極めのポイント」
        講師 澤田歯科医院 澤田正佐子 先生
4.グループ毎の意見交換
5.まとめ
6.講評
7.閉会 鶴岡地区歯科医師会 副会長 迎田 健 先生

◆事前質問を受けてのグループ毎のディスカッション

1.訪問歯科診療の条件と費用は

  • 基本、他の医療機関に行ける方は対象にならないことが多い。ただし相談してほしい。
    椅子に座れない方でも、どちらかと言えば歯科に受診していただいた方が治療がしやすいし早くできる。歯科のみ通院できている人もいる。
  • 認知症など特別な理由が認められれば可能な場合がある。
  • 料金はそこそこで違うので一概に言えない。

  • 2.高齢の利用者様は、やせてきて義歯が合わなくなることがおおいですが、歯科受診を勧めても
     本人もしくはご家族、場合によってどちらも「もうこの歳だから今さら治療しなくてもいい」
     となかなか受診に結びつかない傾向があります。
     どのように働きかけていけばいいでしょうか。事例などありましたら教えていただきたいで
     す。

  • 歯科とすれば、できるだけ早く診せてほしい。義歯を外している時間が長くなると作れなくなる。認知症の方は、あまり環境を変えないほうがいい場合がある。普段から歯の教育をしていく。
  • 家族が「誤嚥リスクが高いので義歯をしないで食べるように言われた」と言っており、義歯なしで食事をしている。しかも低栄養の状態。義歯が本人にとってストレスになることも考えられる。家族に対しケアマネや介護員から働きかける。口を整えることで全身にかかる医療費が軽減できる。
  • 口腔ケアを経験してもらってはどうか。そこからその方の意識を変えていくのはどうか。いきなり入れ歯や治療よりは口腔ケアに慣れてもらうことが大事。
  • 金銭面の心配もあるかもしれない。行かない理由を探る。

  • 3.自歯があり、うがいの出来ない方の口腔ケア方法を知りたい

  • 口腔ケアのウェットティッシュで拭く。
  • 長期間口腔ケアをしていない方を最初からきれいにしすぎない。(傷をつけてしまったり、誤飲する可能性があるため少しずつしたほうがいい)
  • 歯磨き粉は使わない。コンクールを使うといい。
◆交流会に参加しての感想や気づき、取り組んでみようと思ったことなど
(参加者アンケートより)

≪歯科医師≫

  • ケアマネジャーや訪問介護員の方たちの感じていることが分かってよかった。
  • 参加した職種が例年より多くなりいろいろな方面からの意見が聞けたので良かったと思いました。
  • 交流会でいつも考えさせられるのは自分でも思ってもいない以外な所で問題があること。
  • 歯科側が良くわかっている事も介護側は分からなく問題と考えている事が多い。
  • 歯科・口腔に問題がある高齢者が多くいるので歯科とつなげていく機会を増やしたい。
  • 新しくヘルパーの方を加え話し合い、意見交換ができたので大変満足。

≪歯科衛生士≫

  • 歯科では知っていることがあたり前でもケアマネジャーや介護員の方は分からない事が多いと思いました。
  • 利用者さん達の口腔ケアについて困っている。訪問のヘルパーさんが介入を試みている苦労を知った。
  • 実際の現場で口腔ケアをしているケアマネさん、職員さんの困っていることは本当に具体的な事なのでそれを一つ一つ助けてあげられる口腔ケア指導力を見につけたい。
  • ケアマネさんや事業所の方々が困っている事が利用者さんやご家族への歯科通院を勧めるための説明用の言葉なのだと感じた。

≪ケアマネジャー・その他≫

  • 普段もやもやしていたことが聞けたのでよかった。
  • ざっくばらんに話し合いができたのがよかった。
  • 同職種や訪問介護事業所の方、歯科医師の先生、それぞれの考えを聞く事が気付きにつながり、良かったと思います。
  • 他職種の意見を聞き違う視点で口の大切さを知ることができた。
  • もっと利用者様の口の中の状態や義歯を確認していかなければならないと感じた。
  • ケアマネジャーも口腔に関する知識をもっと持つこと。歯科医と利用者の橋渡しとして利用者のQOLの向上につなげたい。
  • 歯科医が話しやすい雰囲気を作ってくださり気兼ねなく質問することができたから。
  • 専門職へつなげて連携することが大切。口腔トラブルは早め早めに対応する必要がある。
  • ダメかもとあきらめていた事もアプローチ次第で改善されるとわかった。
  • 口腔ケアは早期に発見し治療に繋げる事が効果的。

≪訪問介護員≫

  • 他の職種の方々と意見交換でき、また歯科医師の先生や衛生士さんの話が聞けてとても良かったです。
  • 口腔ケアをするのを嫌がる利用者の方に口腔ケアの大切さを知ってもらい口腔ケアが出来れば良いと思う。
  • 同じ悩みをもっている方がいること、職種によっての見え方があること。
  • 何事も予防が重要、早期発見、早期介入が大切。

≪スタッフより≫
 今回で5回目となる歯科とケアマネの交流会ですが、今回は訪問介護員の方にも参加していただいたことで新たな視点が加わり例年以上に活発な意見交換がなされたようでした。
 また、今回はグループディスカッションの時間を多くとれたことで参加者の満足度が高い会になりました。